松戸市が指定管理者審査委員名公開へ


指定管理者が指定申請を行うときには、審査委員の前でプレゼンテーションを行うことが多くあります。

プレゼンテーションの構成を検討したり、それに引き続き実施される質疑応答の内容を想定する上でも、審査委員の構成を知ることは非常に重要です。

公募手続き開始前に審査員を決定し、公募要項に審査基準や審査員を明記するケースが増えていますが、審査員を非公開とする自治体も多く残っています。しかし、中立性や公平性を担保するためには、審査員を事前に決定して要項で公開すべきだと言えます。

非公開の場合には、当該事業に詳しい訳でもない地元の有力者や議員が審査員になるケースも依然として多いようですが、審査員を公開して透明性を確保することで、このような恣意的な審査員の人選も減るのではないかと期待されます。

指定管理者選定に関わる審査員については、外部審査員を中心とし選定の透明性を確保すべきです。具体的には、1.当該施設の運営に関する経験と知識が豊富、2.指定管理者制度の仕組みについて知識と理解がある、3.審査基準に則った選考結果の説明責任を果たせる(人脈や学閥などにとらわれた恣意的な選定を行わない)といった能力を備えた人材を審査員として確保すべきです。

審査員が非公開の場合でも、審査員の属性などについては当該自治体に質問すべきだと考えられます。弊所では、指定申請手続きの代理人として当該自治体に対して質問書を起案しております。

指定管理者制度に関するコンサルティングは、行政手続と政治法務を専門とする弊所へ御相談下さい。

審査委員会は、指定管理者選定の必要に応じて設置され、松戸市では市職員と外部の有識者ら6人以内で構成することになっている。同市は公開を前提としていなかったが、今後は委員の承諾を得て市のホームページで公開する。

2015年09月17日読売新聞


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